Convex Finance(CVX)は、DeFiの実用性と市場リスクの間で揺れ動いています。
取引所上場 – Binanceでの取り扱いにより流動性は向上するものの、価格変動が激化
プロトコルの安全性 – 過去の攻撃後は信頼回復も、DeFi特有のリスクは継続
大口保有者の動向 – 供給の73%が集中し、価格の安定性に影響の可能性
概要:2025年7月、BinanceはCVX/USDCの現物取引と最大75倍のレバレッジがかけられる永久先物契約を導入しました。上場直後は価格が8%下落しましたが、先物の建玉は2700万ドルに達しました。新たな取引ペアは取引のしやすさを高める一方で、利益確定の売り圧力が強まることもあります。
ポイント:流動性は向上し(7月の24時間取引量は61%増の2280万ドル)、価格形成を支える可能性があります。ただし、レバレッジ取引の増加は、3.63ドルの抵抗線付近での強制決済リスクを高めるため注意が必要です。(参考:Binance Square)
概要:2025年6月に発生した950万ドル相当のResupply Protocolの攻撃ではCVX関連資産が影響を受けましたが、その後は新たな被害は報告されていません。ConvexはCurveの23億ドル規模の総預かり資産(TVL)において重要な役割を果たし、1日に1000万件以上の取引を処理しています。
ポイント:攻撃の解決によりシステム全体のリスクは低減しました(危機後の1週間でCVXは52.9%上昇)。しかし、DeFiは複数のプロトコルが連携しているため、他のプロトコルの問題が価格に影響を与える可能性があります。特にcvxCRV/CRVプールの115百万ドルのTVLの健全性を注視することが重要です。(参考:CoinMarketCap)
概要:Santimentのデータによると、上位10アドレスがCVX供給の73%を保有しています。7月29日には大口取引でCVXが5位にランクインしており、戦略的なポジション取りが見られます。
ポイント:供給の高い集中は売り圧力の流動性を低下させ(72.55%が流動性の低い保有)、価格変動を大きくする可能性があります。一方で、大口保有者が一斉に売却しない限り、長期保有によって価格の安定化も期待できます。
CVXの価格動向は、取引所による流動性の向上とDeFi特有の構造的リスクのバランスに左右されます。さらに、大口保有者の動きがボラティリティを増幅させる要因となっています。テクニカル分析ではMACDのダイバージェンスや23.6%のフィボナッチ拡張(3.28ドル)が強気のサインですが、3.63ドルの抵抗線が重要な節目となります。
CVXがCurveのエコシステム内での統合度を高めることは、供給の集中によるリスクを上回るでしょうか?
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