ICXは複雑な技術的シグナルの中で重要な転換期を迎えています。
SODAXへの移行(影響は賛否両論) – Sonicブロックチェーンへの移行により利便性が向上する一方で、旧ICXトークンの放棄リスクもあります。
クロスチェーンの採用拡大(強気材料) – DeFiの連携拡大が流動性を伴えば需要増加が期待されます。
供給動向(強気材料) – ICXのバーンやインフレ抑制により流通量が引き締まる可能性があります。
概要:ICONはブランドをSODAXに変更し、DeFiの基盤をEVM互換のSonicチェーンに移行します。これに伴い、ICXはSODAトークンに置き換えられ、旧ICXトークンは2025年第4四半期初めまでに段階的に廃止されます。Sonicの手数料の90%はSODA保有者に還元される仕組みです(CoinDesk参照)。
意味するところ:この移行により運用コストが削減され、製品開発に注力できる反面、ICX保有者はSODAへの移行を迫られます。過去の例(ETHからETH2への移行)からもわかるように、ユーザーの移行参加が成功の鍵であり、移行をためらうと売り圧力が強まる可能性があります。
概要:Balanced(現在はSODAXのフロントエンド)は13以上のブロックチェーン間でのスワップをサポートし、ICON由来の流動性は545万ドルに達しています。取引は約5秒で決済されます(Balanced Q2 2025参照)。
意味するところ:異なるブロックチェーン間の連携が強化されることで、スリッページ(価格変動リスク)が低い取引を求めるユーザーを引き付け、ネットワークの活性化が期待されます。Balancedの収益の50%がICXバーンに充てられており(2024年以降で81万2千ICXがバーン済み)、供給減少によるデフレ圧力も働いています。ただし、旧トークン保有者の売り圧力を上回る採用が必要です。
概要:ICXの価格(0.112ドル)は主要な移動平均線(30日SMA:0.1259ドル)を下回り、RSIは35.91で売られ過ぎの状態を示しています。一方、ビットコインの市場支配率は58.09%、暗号資産の恐怖・強欲指数は43/100と中立的で、アルトコインには逆風が続いています(CMC Charts参照)。
意味するところ:弱い価格の勢いとマクロ環境の慎重な見方が下落傾向を長引かせる可能性がありますが、フィボナッチ抵抗線(0.1312ドル)を突破すれば短期的な反発のきっかけとなるかもしれません。トレーダーは0.1625ドルを重要な抵抗レベルとして注目しています(Community Analysis参照)。
ICXの今後は、SODAXの採用状況と旧トークン放棄リスクのバランスにかかっています。一方で、クロスチェーンの拡大や供給バーンはプラス材料となり得ます。技術的には弱気傾向ですが、プロトコルのアップグレードが勢いを取り戻す可能性もあります。
SODAXの手数料還元モデルは、ICX移行の不確実性を補う十分な流動性を引き寄せられるでしょうか?
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