Initia（INIT）価格予測

詳細分析

1. 取引所上場と流動性（影響は混在）

概要：
Initiaは2025年9月19日にUpbitに上場し、当日中に価格が10％上昇して0.43ドルを記録しましたが、その後0.39ドルに落ち着きました。これは上場直後によく見られる価格変動です。UpbitはINITの24時間取引量の約30％（2,210万ドル）を占めており、韓国の個人投資家の影響を強めています。ただし、過去のデータ（Crypto.News）によると、トークンは上場直後の盛り上がりの後に15～30％程度の価格調整が起こることが多いです。

意味するところ：
短期的には流動性の増加でトレーダーを引き付ける可能性がありますが、持続的な需要はより広範な採用に依存します。INITの0.409という出来高比率（取引量÷時価総額）は中程度の流動性リスクを示しており、大きな売りが発生すると価格調整が深まる恐れがあります。

2. エコシステム統合（強気の要素）

概要：
Initiaはガバナンス提案（MIB-1）を通過し、BinanceやBybitなど5つの中央集権型取引所（CEX）でINIT/USDのオラクルを導入しました。これにより、アプリチェーンはINITを基盤としたDeFiツールの構築が可能になります。この動きは、INITがクロスチェーンの流動性を促進する「Interwoven Economy（織りなす経済）」というビジョンに沿ったものです。最近では、Civitiaというアプリチェーンが年間100万ドル以上のINIT収益を生み出しています（Initia tweet）。

意味するところ：
このようなユーティリティの向上は、アプリチェーン経済圏におけるデフォルトの担保や通貨としてのINIT需要を押し上げる可能性があります。ただし、EthereumやCosmosなどの競合するレイヤー1ブロックチェーンが存在するため、開発者の採用が加速しなければ競争優位性は限定的です。

3. トークノミクスとロック解除（弱気リスク）

概要：
現在、100百万INITのうち16.6百万（16.6％）のみがロック解除されており、83.4％はまだベスト（権利確定）期間中です。Cabal VIPのようなプロジェクトは毎週約56万INITを配布しており（Initia tweet）、売り圧力が増加しています。過去のロック解除例（2025年4月のBitget上場時）では、価格が45％下落したこともあります。

意味するところ：
Bitgetでの8～11％の年利ステーキングは一部の売り圧力を和らげる可能性がありますが、INITの541百万ドルの完全希釈時価総額（FDV）と54百万ドルの時価総額の乖離は、ロック解除がエコシステムの成長を上回る場合に希薄化リスクが高まることを示しています。

結論

Initiaの価格は、取引所の流入やロック解除による短期的な変動を受けやすいものの、アプリチェーンの採用が加速すれば反発の可能性があります。テクニカル分析では0.32ドル付近が重要な分岐点であり、これを持続的に上回れば8月の抵抗線である0.48ドルを目指す展開も考えられます。INITのVIP参加率や中央集権取引所への資金流入を注視し、今後の方向性を見極めましょう。

アプリチェーンの収益はベストスケジュールを上回るか？