詳細分析
1. エアドロップによる利益確定売り(弱気要因)
概要: BARDは9月18日のローンチ時に、流通量の18%にあたる4,000万トークンを早期ユーザーやエアドロップ受取者に配布しました。これにより受取者が売却を始め、初期の価格急落時には取引量が6億8,500万ドルに達しました。
意味: トークンの大量配布は供給増加をもたらし、短期的な価格下落を招くことが多いです。BARDの最高値1.61ドルから42%の下落はこの傾向と一致しています。さらに、2億2,500万トークン(総供給の22.5%)をローンチ時に放出したことが希薄化リスクを高めました。
注目点: 4,000万BARDの売り圧力がどの程度和らぐか。下落が続く場合、次の重要なサポートは0.63ドルです。
2. 上場後の価格変動(影響は混在)
概要: BARDは9月18日から19日にかけてCoinbase、Binance、Upbitに上場し、最初は1.61ドルまで上昇しましたが、その後急落しました。同様の動きはLagrange (LA)でも見られ、Upbit上場時に80%急騰した後に調整が入りました。
意味: 取引所上場は「噂で買い、ニュースで売る」という投資家心理を刺激します。Binanceの220万BARDを対象とした取引促進キャンペーン(Binance)は一時的に取引量を増やしましたが、買いの勢いは続きませんでした。24時間の取引回転率が1.43と中程度の流動性であるため、価格は大きく変動しやすい状況です。
注目点: BARDが現在の価格0.87ドルを維持できるか、それともさらに下のサポートを試すかを見守る必要があります。
3. テクニカル面の弱さ(弱気シグナル)
概要: BARDの7日移動平均線(SMA)は1.14ドルで、現在価格の0.87ドルを大きく上回っており、弱気の勢いを示しています。RSIは51.74で中立的な状態であり、すぐに反発する兆しは見られません。
意味: 現時点で価格反転の技術的な支えは弱いです。0.87ドルを下回って持続すると、0.63ドルを目指す可能性があります。一方、1.14ドルのSMAを回復できれば、反発の兆しと考えられます。
結論
BARDの価格下落は、上場直後の典型的な乱高下に加え、エアドロップによる集中売りと高い初期供給が重なった結果です。プロジェクトのビットコインDeFiという長期的な可能性はあるものの、トークン供給が安定するまでは短期的なリスクが続きます。
注目ポイント: BARDが0.87ドルのサポートを維持できるか、またはエアドロップ関連の売りで0.63ドルまで下落するか。供給の枯渇を示す取引所の流入・流出データを継続的に監視しましょう。