詳細分析
1. 規制リスク(弱気要因)
概要:
2025年9月10日、米上院の民主党は市場構造に関する法案の枠組みを発表し、政治家の暗号資産関与に厳しい規制を提案しました。この法案は特に、MELANIAのようなトランプ関連トークンを名指しで対象とし、公職者がデジタル資産を推奨したり利益を得ることを禁止しようとしています。
意味するところ:
この提案は、トランプとの関連性で価値を持つMELANIAにとって規制リスクを高めます。規制強化は投機的な買いを抑制し、取引所が政治的に敏感なトークンを上場廃止する圧力を強める可能性があります。まだ法案は成立していませんが、超党派で暗号資産規制が進む流れは、実質的な価値の乏しいミームコインにとって大きな逆風となります。
注目ポイント:
MEME ActやCOIN Actの議会での進展、特に「セレブリティトークン」を対象とした条項に注目してください。
2. テクニカル分析(弱気要因)
概要:
MELANIAの価格は現在0.168ドルで、30日単純移動平均線(SMA)の0.19ドルや200日SMAの0.32ドルを下回っています。RSI(7日)は35.4で売られ過ぎに近く、MACDヒストグラムは-0.0019と弱気の勢いを示しています。
意味するところ:
テクニカルトレーダーは、0.169ドルの重要な節目を維持できなかったことを下落継続のサインと見ています。23.6%のフィボナッチリトレースメントレベル(0.205ドル)が抵抗線となり、直近のサポートは9月28日の安値0.1598ドルです。取引量は7日平均比で10.86%減少しており、下落を食い止める買いの勢いが弱いことを示唆しています。
3. 評判の問題(弱気要因)
概要:
MELANIAは2025年6月のインサイダーによる大量売却(3,570万ドル相当)や、Hypervaultの3.6百万ドル規模の詐欺事件との関連など、過去のトラブルにより信頼を損ねています。
意味するところ:
個人投資家は中央集権化のリスクを織り込んでいるようです。MELANIAの供給量の30%は財務省が保有し、さらに30%はチームの権利確定ウォレットにあります(Bitstamp Whitepaper参照)。年間で91.61%の大幅な価格下落は、このトークンが高リスクで価値が減少し続けるミームコインであるという市場の見方を強めています。
結論
MELANIAの価格下落は、規制の不透明感、テクニカルの悪化、そして信頼の喪失という三重苦が重なった結果です。政治的ブランド以外に実質的な価値が乏しいため、売られ過ぎの反発があっても自発的な需要が乏しく、さらなるパフォーマンス低下のリスクが残ります。
注目点: 2025年10月3日から5日にかけて予定されている上院委員会でのMEME Actの採決は、政治関連トークンの規制リスクを明確にする可能性があるため、引き続き注視が必要です。