NEM（XEM）価格予測

詳細分析

1. ゴーストチェーンのリスク（弱気要因）

概要：
2023年以降、XEMはBinanceやEXMO、Dex-Tradeといった複数の取引所で上場廃止となりました。これは流動性の低下や開発者の活動減少が原因です。最近の報道（CoinTelegraph）では、XEMは「ゴーストチェーン」と呼ばれ、日々の取引数やGitHubでの開発コミットがほぼ停止状態とされています。

意味するところ：
取引所でのサポートが減ることで新規購入者のアクセスが難しくなり、「ゴーストチェーン」という印象が投機的な関心を遠ざけています。取引高と時価総額の比率（ターンオーバー）は0.238と低く、市場は薄くて価格変動が激しくなりやすい状況です。

2. 日本の暗号資産税制改革（影響は混在）

概要：
2025年に予定されている日本の税制改革では、暗号資産が金融商品として再分類され、損失の繰越控除が可能になるほか、税率も株式と同等に統一されます（CoinMarketCap）。過去にはZaifなどの提携を通じて日本国内でXEMの利用が広がっていました。

意味するところ：
規制の明確化は暗号資産への資金流入を促進する可能性がありますが、XEMのエコシステムは2021年のSymbolローンチ以降大きなアップグレードがなく、現状では恩恵を受けにくい状況です。今後の成功は、開発者や企業の関与を再活性化できるかにかかっています。

3. テクニカル指標の極端な状況（中立～強気の材料）

概要：
XEMの7日間RSIは25.99と非常に売られ過ぎの状態で、過去90日間の価格は約8.92%下落しています。フィボナッチ・リトレースメントでは、反発の抵抗線が0.00258ドル（スイング高値の23.6%）に位置しています。

意味するところ：
アルゴリズム取引などでは短期的な反発を狙う動きが出るかもしれませんが、持続的な回復には200日移動平均線（0.0078ドル）を突破する必要があり、これは現在の価格（0.00174ドル）から約350%の上昇を意味します。

結論

XEMの将来は、ゴーストチェーンというイメージを払拭し、エコシステムの再活性化にかかっています。テクニカル指標だけでは強い回復の根拠とは言えません。ビットコインのドミナンスが58%に達し、アルトコインシーズン指数が週間で-21%と低下している現状では、XEMのようなレガシープロジェクトへの資金移動は起こりにくいでしょう。

NEMの古くからあるProof-of-Importance（重要度証明）プロトコルは、現代のDeFiニーズに適応できるのでしょうか？