SEIは、変動の激しいアルトコイン市場において、技術的な優位性と規制上の課題をバランスよく進めています。
Gigaアップグレード(強気材料) – 処理速度が20倍に向上し、DeFiの移行を促進する可能性
ETF申請(賛否両論) – SECによるstaked-SEI ETFの審査が機関投資家の資金流入を促すか注目
ステーブルコインの採用(強気材料) – ワイオミング州のパイロットプロジェクトやPayPal連携で実需が拡大
概要:V3「Giga」アップグレードは、20万TPS(トランザクション毎秒)と400ミリ秒以下の最終確定時間を目指しており(Sei Labs)、SEIを最速のEVMチェーンに押し上げる可能性があります。CircleのUSDC統合や81.55%のステーキング参加率と相まって、TVL(総ロック資産)は月間31%増の6億8200万ドルに達しています。
意味するところ:高速な取引処理は、イーサリアムのDeFiからの高頻度取引需要を取り込むチャンスです。ただし、Solana(65K TPS)やSui(TVL26.5億ドル)などの競合チェーンが先行優位を持っている点は注意が必要です。
概要:Canary Capitalによるstaked-SEI ETFの申請は2025年9月10日にSECの審査に入りました(CBOE)。一方、ワイオミング州のWYSTステーブルコインパイロットではSEIがファイナリストに選ばれ、2025年第4四半期の展開が見込まれています。
意味するところ:ETFが承認されれば、ビットコインETFの資金流入(1,478億ドル)に匹敵する効果が期待されますが、審査の遅れはSEIの年間-39.74%の価格下落を長引かせる可能性があります。ワイオミング州の支援は、EUのDORAサイバーセキュリティ規制がDeFiブリッジに与えるリスクを軽減する材料です。
概要:SEIのUSDC供給はローンチから2週間で1億6000万ドルに達し(Etherscan)、PayPalのPYUSDがLayerZeroを通じてクロスチェーン決済を可能にしています。アルトコインシーズン指数は63/100で、資金がBTCよりもSEIに回っている状況(BTCドミナンスは+57.81%)です。
意味するところ:ステーブルコインの流入は通常、価格上昇の前兆となります。SEIの年間DEX取引量は724%増加しており、潜在的な需要が高まっています。ただし、Fear & Greed指数が34/100と市場全体の慎重な姿勢を示しており、上昇幅は限定的かもしれません。
SEIの価格動向は、Gigaアップグレードによるスケーラビリティの実現とETFの規制対応の進展にかかっています。0.30ドルのサポートライン(78.6%フィボナッチリトレースメント)が重要で、0.34ドルを安定的に超えれば2025年第4四半期の0.45~0.53ドルの抵抗帯を目指す展開が期待されます。81.55%のトークンがステーキングされ、取引所の供給量が減少する中、ETFなどの機関投資商品が残りの流動性をどれだけ早く吸収できるかが鍵となります。
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