詳細分析
1. テクニカルな抵抗(弱気要因)
概要: TREEは2025年7月の高値1.35ドルからの23.6%フィボナッチリトレースメントレベルである0.513ドルに強い抵抗を受けています。また、7日間の単純移動平均線(SMA)が0.317ドル、30日間のSMAが0.326ドルと、これらも上値の重い壁となっています。
意味: これらのレジスタンスを何度も突破できないことは、買いの勢いが弱いことを示しています。MACDヒストグラムはわずかにプラス(+0.000159)を示し、買い意欲はあるものの、RSIは41.54で中立的な状態にあり、持続的な反発にはまだ力不足です。
注目ポイント: 7日間SMAの0.317ドルを終値で上回ることができれば、短期的な回復の兆しとなる可能性があります。
2. 上場後の売り圧力(弱気要因)
概要: 2025年8月にBinance、Coinbase、Bithumbでの上場により流動性は増加しましたが、エアドロップ受取者による利益確定売りも発生しました。この期間中に約1億5600万トークン(供給量の15.6%)が市場に流通しました。
意味: Binance Loansの担保利用などの新しい統合が進んでいる一方で、24時間の取引量と時価総額の比率が94.8%と非常に高く、投機的な取引が中心であることを示しています。
注目ポイント: 取引所の資金の流入・流出を監視することで、大口投資家(ホエール)が買い集めているのか、売却しているのかを見極めることが重要です。
3. アルトコイン市場の弱さ(影響は混在)
概要: CoinMarketCapのアルトコインシーズン指数は今週2.82%下落し69となり、小型銘柄から資金が流出していることを示しています。TREEの30日間リターンは+1.04%でETHの-1.4%を上回るものの、ビットコインの+2.4%には及びません。
意味: Treehouseの固定収益型の特徴(tAssetsやDORベンチマーク)は長期的な価値を提供しますが、短期的にはリスク回避の動きからビットコインが好まれています(Fear & Greed Indexは39で慎重な市場心理)。
結論
TREEの価格下落はテクニカルな抵抗、上場後のボラティリティ、そして市場全体の慎重なムードが影響しています。DeFiインフラとしての利用(tAssetsの500百万ドル超のTVLなど)は基盤を支えていますが、投機的な取引から脱却するためには、より明確な採用の進展が必要です。
注目ポイント: Treehouseの2025年第3四半期のロードマップ(tAVAXのローンチや機関投資家によるDORの採用)が投資家の信頼を再び高められるかが鍵となります。